【新刊】アーカイブの思想 言葉を知に変える仕組み
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【新刊】アーカイブの思想 言葉を知に変える仕組み

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著:根本彰 出版:みすず書房 判型・頁数:四六判、320ページ 発売日:2021年1月20日 ■紹介(版元ドットコムより) 「もし私が彼方まで見通せていたとしたら、それは巨人たちの肩の上に立っていたからだ」――アイザック・ニュートン 日本の社会では、いまなおアーカイブは必須の社会基盤とみなされていないのではないか。こう問いかける著者は、その根底にある要因を、古代ギリシアより言葉を記録する〈アーカイブの思想〉が息づく西洋の思想史・文化史・教育史のなかに探ってゆく。そして翻って、日本独自のアーカイブのかたち(写本、類聚等の出版物や江戸期の文庫など)を再考し、両者を比較することで浮彫りになる課題を問い直す。 デジタルネットワーク社会となった今日、私たちは世界中の知のアーカイブにつながり、それを活用することが可能となった。そこに開かれているのは、情報の荒野なのか、知の沃野なのか――それは、そこに立つ者のスキルと意欲しだいであると著者は述べ、独学と在野の知へ向かう人たちにエールを送る。 個人を助け、社会を支える基盤としてあるアーカイブ像を照らす、碩学による教育論であり、文化論である。 ■目次 第1講 方法的前提 はじめに/用語の整理/アーカイブとアーカイブズ/〈文書〉と言語論的転回/文化翻訳論/日本文化の三層性/言語の透明性と構築性 第2講 西洋思想の言語論的系譜 ロゴスとは何か/プラトンとイソクラテスのパイデイア/ロゴスとしてのアリストテレスの著作群/12世紀ルネサンス/ルネサンス/フマニタス(人文主義)と近代科学/近代後期におけるロゴス/パイデイアのその後 第3講 書き言葉と書物のテクノロジー 書くとはどういう行為か/書物と文書・記録との違い/書物のテクノロジー/古代・中世の書物/グーテンベルクの活版印刷術 第4講 図書館と人文主義的伝統 図書館はどのように始まったか/アレクサンドリア図書館とは何か/中世から書物の共和国へ/読者の誕生/修道院と読書/コレクションとミュージアム/学術知の成立 第5講 記憶と記録の操作術 ユーグの読書論/記憶術とは何か/レファレンス書の完成/書誌と分類/書物の共和国の図書館 第6講 知の公共性と協同性 百科全書と啓蒙主義/教養とは何か/研究型大学と大学図書館/都市に埋め込まれた知/公共図書館の制度化/図書館専門職の誕生/知の大衆化と図書館サービス 第7講 カリキュラムと学び 陶冶とディセルタシオン/バカロレアの哲学問題/パイデイアの20世紀的展開/媒介される知と行動に移される知/学校改革のための図書館的知/国際バカロレアにおける学校図書館 第8講 書誌コントロールとレファレンスの思想 世界書誌の夢/書誌とドキュメンテーション/FRBRモデル/分類法と主題/知的コンテンツのメタデータ/書誌コントロールという課題/レファレンスとレファレンスサービス 第9講 日本のアーカイブ思想 日本人の言葉とアーカイブ/江戸のリテラシー/会読の重要性/書物のアーカイブ戦略/近代世界システムにおける明治維新/殖産興業と学術知/博覧会、博物館、図書館/近代の学校教育制度/江戸から明治へのアーカイブ戦略/教養主義と「買って」読むこと/近代日本の知の在り方 第10講 ネット社会のアーカイブ戦略 20世紀のハイパーメディア構想/テクストとマルチメディア/カノン(正典)とは何か/育たなかったアーカイブ装置/国立国会図書館と憲政資料室/アーカイブの活かし方 エピローグ 知のネットワークとアーカイブ/カノンとフーガ/独学と在野の知 あとがき 索引 ■著者プロフィール 根本彰 (ネモトアキラ) (著/文) 1954年福島県生まれ。1984年東京大学大学院教育学研究科修了。博士(図書館・情報学)。図書館情報大学、東京大学大学院教育学研究科、慶應義塾大学文学部で図書館情報学、教育学を担当。東京大学名誉教授。著書に、『理想の図書館とは何か――知の公共性をめぐって』(ミネルヴァ書房、2011)『探究学習と図書館――調べる学習コンクールがもたらす効果』(編著、学文社、2012)『シリーズ図書館情報学』全3巻(編著、東京大学出版会、2013)『情報リテラシーのための図書館――日本の教育制度と図書館の改革』(みすず書房、2017)『教育改革のための学校図書館』(東京大学出版会、2019)『アーカイブの思想――言葉を知に変える仕組み』(みすず書房、2021)など。訳書に、ルービン『図書館情報学概論』(東京大学出版会、2014)などがある。ブログ「オダメモリー」https://oda-senin.blogspot.jp/を運用中